SNPとSTRの違い

 実はよく分かってなかった。

 SNP(例えばM55とかM125とか)とは、一塩基多型(single nucleotide polymorphisms)のことで、一塩基の置換(点突然変異)を指す。

 STR(例えばDYS***とか)とは、縦列型反復配列(short tandem repeat)のことで、2〜7塩基からなる配列が2〜数十回反復するものを指す。
複製エラーにより、この反復の回数に違いが生じ異なるタイプが生じるわけである。

 いわゆるハプログループと呼ばれているアルファベットと数字の羅列による分類はSNPによるものであるらしい。

 これとは別に数種のSTRの反復回数の違いによるハプロタイプ分類も行われている。

 STRのデータを調べると、同一ハプログループ内の多様性から、SNPが生じた時期を推定できるということらしい。

 例えば日本人とチベット人にハプログループDの人が多いというが実際には他のSNPによって、前者はD2、後者はD1,D3というふうに分かれてしまうし、STRのデータを比較しても、双方の間には分離してから3万年以上の差があるといわれているので、単純に「同族」とはいえない。
(これに比べて、ハプログループO2b、O2b1については日本人と韓国人で同じSTRハプロタイプに属する人が多数いるので、D2の有無の点を除けば、両者はかなり近い)

詳しくは
http://ja.wikipedia.org/wiki/多型
などを見られたい。